入居率を気にする? 収益率でしょ…

新しい賃貸管理会社を選ぶ基準である指標の中に『入居率』があります。
最近はよく入居率97~99%・満室約束などと広告を見られることも多いかと思います。
ただしこの入居率には定義がありません。
その為、1棟20戸ある部屋のうち11ヶ月間4部屋空いていたとして12ヶ月目に2部屋埋まった場合は空き部屋は2部屋として入居率90%として
計算する場合もあります。
また、20部屋中5部屋空いている場合
 ・家賃を近隣物件より下げる
 ・敷金、礼金を0にする
 ・フリーレントにする
 ・客付け業者への報酬を高くする
このような方法で入居率をアップさせることは簡単です。 
ただし周辺物件に比べて立地が同じでも設備的に劣っている場合や修繕を怠っているような物件では上記のような対応をおこなっても
お客様に選んでもらえないものが多くあります。
そうなると最終的には「誰でもいいから入ってほしい」そんな物件になってしまいます。
これでは現在せっかく入居していただいている入居者が退去するのに拍車をかけているようなものです…
家賃を下げることは簡単ですが、元に戻すのはとても大変です。
入居率が98%になっても家賃がどんどん下がればそれは喜べることではありません。
まずはその時代に合った設備の充実や修理すべきところは修理するのが入居のためのより良い方法ではないかと考えます。
一度下がった家賃は簡単には上げられませんが投資した設備は入居者獲得のためにプラスになっていきます。
投資ということはもちろんお金をかけることですがそれにはリターンがあります。
しかし家賃を下げて入居募集をするということはその時は入居者が決まってもまた次で家賃を下げることにつながります。
まして最初から設置してある設備に不具合が出た場合の出費が結果的には高くつくことになってしまいます。
弊社でお預かりしている多くの建物の中でも設備投資をしたくないというオーナーさんもいらっしゃいます
それは結果的に家賃を下げるか誰でもいいから入居してくださいという物件になってしまいます。
そうなって結局売却することになった建物も見てきました
たとえ売却することになっても空室の多い建物・・・整備されていない建物は高くは売れません
悪い方向へしか進まないということになってしまいます。
幸いそんな建物を購入してくださった方はしっかりと投資をされる方だったので
入居率62%の建物が塗装・修繕・投資で入居率1年を通して90%をずっと超えています。
えっ…98%.100%じゃないの??といわれるかもしれませんが
学生の多い地域の建物なので2月又は3月退去して半月.1か月空室期間がありますから90%となります。
つまりほとんどの月では100%の物件になったといってもよいと思います。
もちろんそこまで投資ができるのは本来の売買価格より安く購入しているからその分を投資に回せているからなんですね…
つまり当初のオーナーさんがきちんと設備投資や修繕をおこなっていたら継続できていたはずの数字です。

もう一つ古くなってきたファミリー物件について
こちらも入居率が下がってきている典型です。
これは家賃が下がれば入るというよりは構造的に入居率が下がるというものもあります。
以前は多かった3部屋独立の3DKのアパート
DKには食卓を置くのも難しいほどの広さ
そして各部屋4.5帖から6帖の部屋ですべての部屋に収納があるとは限らない・・・
今のファミリーにはちょっと難しい形の構造です。
お金に余裕がある方なら思い切ってリノベーションでゆったりとした2LDKに改装することも可能でしょう
設備も一定以上充実していて家賃に手ごろ感があれば需要もあるので入居率は高くなります。
ではそんなにお金を掛けられない場合はどうする??
立地にもよりますが独立した部屋が3つなら
例えば姉妹・兄弟・友人のシェアルームという考えならそれぞれの部屋+来客用又は広めのクローゼットとして提案すれば
今までのファミリータイプから別の生活様式の提案もできるようになります。
もちろん修繕やある程度の設備の見直しは必要ですが発想を変えて入居率を上げる方法もあります。

そのほかの単身者向けやファミリー物件でもいくつか入居者に魅力的な設備だったり、立地から見えてくる入居のための方法はあると思います。

新しいから入居率が高い・・古いから入居率が悪いのではない・・・
入居率が高ければ利益が出るのではなく将来を見据えて利益が出るための入居方法を探すことが大切です。
その為には先に書きましたが、家賃を安くするという手っ取り早い方法よりもより良い選択を探しましょう。
まして、サブリースや一括借り上げなどを検討する場合はその内容が5年・10年先でもメリットあるかどうかを考えないと予測をしていなかった費用が発生したり
家賃の減額などで結果的にマイナスになることもあるので注意が必要です。
サブリースにしても一括借り上げにしても借りる側がもうからないようにはできていません。

この度、(2021年11月、12月にかけて)弊社で3棟ほどの建物をお預かりすることとなりました。
以前からお話をいただいておりましたが、内容を少しずつどのようにするかを詰めながらようやく先が見えてきました。
建物自体はよいものなのに手の入れ方が少し残念だったところを話しながら進めています。
また、今回から新しい試みでリフォームや設備の変更も建物オーナーの負担になりにくい方法で行うことになりました。
ちょっと気になるという方がいらっしゃればまた、音問合せご相談ください。

株式会社タキタ産業

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