家賃を下げるから…つながっていくその先は…

大家さんにとっては家賃を下げるという手段は決して喜ばしいものではありません。
家賃が下がるは入居者にとってちょっと考えれば得に思えます。もちろん得な場合の方が多いです。
しかし何でもかんでも下げればよいわけではなく入居者にデメリットが出る場合もあります。
周りに比べて少し割高になった家賃が下がるというのは別の話でこちらは入居者や部屋探しの人にとって良いこと!!
しかし、入居率が下がった物件など手っ取り早く家賃を下げることで入居率を上げることが目的だった場合
いったん下がった家賃はもう一度上げるためにはとても苦労します。
例えば…50,000円の家賃が45,000円に下がりしばらくして元に戻すのは大変です。

その例が…
実際に家賃45,000円の入居者が居住しているので格差が出てきますし
45,000円という家賃がインターネットの不動産サイトや他の不動産会社に浸透してしまっている
まして35,000円の家賃が28,000円などになればこれは致命傷!!
なぜ?? まずはリフォームや設備の修繕・取り換えにかなりの体力を使うことになるからです。
エアコンを1台変えたら6帖・7帖程度の部屋用で7万円くらいはします。
今まで家賃の2ヶ月分で採算が取れたものが3カ月分かかります。
モニターフォンが壊れたら…交換費用も含めて20,000円くらいでしょうか…
少し考えればわかるのですが、ある程度の体力を残しておかなければ適切な設備投資やリフォームが出来なくなってきます。
極端に家賃が下がってくる賃貸物件の多くがリフォームにお金を掛けたくないということから始まります。
結果、家賃が安くなり続けて他の格安物件との競争になってしまいまた家賃を下げるという悪循環に陥ります。
部屋探しで多くの部屋を見る機会がある方なら安い部屋で壁紙が汚れたままだとか、
4面すべて違う壁紙やパッチワーク状態…
擦り傷やある程度のへこみは別にして、床が変色している等見たことがあると思います。
もちろんそのような物件だとキッチンのシンクがサビついていたりエアコンが古かったり…
記憶のどこかで見た経験ありませんか??
部屋は寝るだけ…安ければ気にしないという方はよいのですが、多くの方がきれいな部屋に住みたいと考えます。
そんなことを考えれば下がりすぎの家賃はマイナス要素が見え隠れするということになります。

きちんとメンテナンスされている物件は…
たまに見かける物件で築20年経過していても家賃が下がっていない物件にあたることがあります
普通に考えれば築20年の部屋・・・2
0年前に家賃54,000円だった物件が今も54,000円だったら入居しようという気にならないのが普通ですね
でも20年の間に何度かの小さな改修と大きな改修で家賃が下がっていない物件も実際にあります
家賃を下げて収入を得ることとリフォームにお金をかけてなるべく家賃を下げないこと…
ひょっとしたら家賃を下げていく方が出費は少なかったかもしれません。
でもちゃんと手を入れている建物 
ちゃんとその時代に合ったデザインや設備にしていくことで選んでいただけることが続きます。
安いだけの建物はいつかもっと安い物件に取って変わられて入居者が集まらない時期が来るのではないでしょうか…

常に設備投資や大規模改修で家賃が下がらない 選ばれる物件だとは限りません。
建築時に一部屋でも多く部屋を造るために広さを犠牲にしていないゆとりを持った空間のある物件も
家賃が下がりにくいものの一つです。
このような物件はある程度老朽化した設備を変更すると入居率も高くなったりします。

最近は木造3階建ての1K物件が多くはやり、かなりの数建てられてきました。
でも一部屋一部屋が狭い…収納が狭い等窮屈なものが多いのも現実
このような部屋は将来的に不安を覚えます。

弊社ではここ最近ちょっと贅沢な建物として単身用集合住宅と賃貸戸建てを建てました
一人で住むには十分な広さと設備の単身用物件
部屋数を多くとってリビングもゆったり駐車スペースも3台…4台と駐車できる戸建物件
今からの新築も狭い安いではなくゆったり余裕のあるものが長く住んでいただけて残ってくるのではないでしょうか。

家賃を下げる話からかけ離れてきましたが
家賃を下げること自体は家主さんが良いと思って入居者の為ならもちろん歓迎です。
疑問になる点は一つだけ…「その賃貸物件本当に利益が出るのでしょうか」ということ
家や部屋を貸すというのは慈善事業ではなく利益が出ないとだめですから家賃を下げることで利益が出なくなる
あるいは過度な設備投資で費用がかさみ利益が出ない…など
賃貸物件をきちんと継続して所有するということはきちんと利益が出るということです。
1棟だけ持たれているオーナーさんはその1棟ですべての計算をしますからとてもきつい時期も多くなりますし
数棟の物件を持たれているオーナーさんは利益の配分やトータルでの収益を見ることができるのが強みになりますね。

建物オーナーさんも一度家賃について考えてみませんか
そして部屋選びの方も適正な家賃の部屋と安い部屋について考えてみませんか

 

     次回は敷金や礼金の話を書いてみようかと思っています。

株式会社タキタ産業

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